関東出発で東北地方に1泊2日旅行というと、福島や宮城が一般的でしょうか?東京を起点に電車でだいたい2~3時間で移動できる距離というとそうなりますね。
山形へはJRの在来線や高速バスでも行けますが、所要時間を考えると社員旅行には現実的な移動手段ではありません。でも、新幹線を利用すれば約2時間40分~2時間50分。飛行機なら約1時間強で到着できます。
今回は、あまり知られていない山形の魅力、中でも庄内エリアについておすすめのポイントを旅行会社「庄交トラベル」さんにインタビュー。いつも同じ行き先でマンネリ化!という幹事さん必見です。
山形までは「東京駅」から山形新幹線が便利です。米沢駅まで約2時間、山形駅まで約2時間30分、新庄駅までは約3時間15分の旅です。
庄内地区である鶴岡駅は、新潟駅から羽越本線に乗り換え約5時間。酒田駅までは5時間17分です。
飛行機を使えば羽田から山形空港、もしくは、庄内空港まで約1時間。そこから路線バスで酒田駅・鶴岡駅まで約25~30分なので、庄内エリアの観光なら、飛行機が断然便利です。
大阪(伊丹空港)や名古屋(小牧空港)、北海道(新千歳空港)から山形空港までも約1時間5分~10分程度。意外に身近に感じられるのではないでしょうか。
以下、各乗り物の費用(片道)と所要時間目安を東京出発でまとめてみました。
高速バス(東京発) | 4,000円〜7,000円ぐらい | 約5時間10分~7時間40分 |
JR在来線 | 5,940円~6,800円ぐらい | 約8時間30分〜9時間15分 |
新幹線 | 11,000円前後 | 約2時間40分〜2時間50分 |
飛行機* | 山形:8,890円~/庄内:14,000円~ | 約1時間 |
*JAL 羽田~山形間 1日2往復、ANA 羽田~庄内 1日4往復
東北地方の日本海側に位置する山形県は、庄内地域、最上地域、村山地域、置賜(おきたま)地域の4つに分かれます。俳人・松尾芭蕉が「奥の細道」で約1/3を山形で過ごしたといわれ、「五月雨を集めてはやし最上川」という句を詠みました。
中でも庄内地域は、修験道の聖地ともいうべき出羽三山があることで有名。出羽三山とは月山・羽黒山・湯殿山の総称です。そして時代・歴史小説でおなじみの藤沢周平さんの出身地といえば鶴岡市。数多くの作品の舞台として登場しています。
さらに北前船文化で栄えた酒田は米どころとしても有名。銘酒「初孫」の他、たくさんの酒造が腕を競います。1泊ではとてもすべてを網羅することはできないほど見どころがたくさん!旅のテーマに合わせていろいろなプランを提案してもらいましょう。
広くて見どころも多い庄内エリア。どんな風に楽しんだらいいのでしょうか。そこで、地元庄内エリア・鶴岡市に本社がある旅行会社「庄交トラベル」さんに、社員旅行でおすすめの観光スポットベスト3を紹介していただきました。
『国指定天然記念物の杉並木や国宝五重塔がある羽黒山。杉並木はフランスで発売された観光ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三ツ星に選ばれています』
『2,446段からなる石畳の参道入ると空気が変わり、静寂に包まれるのがわかります。不思議なパワーを貰える場所です』
ちなみに、羽黒山の杉並木は樹齢350~500年で国の特別天然記念物に指定。その中には東北最古といわれる国宝・五重の塔があります。山頂までは約2㎞、休憩を挟んで約1時間10分ぐらいです。
山頂には月山・羽黒山・湯殿山の三神を合祀した羽黒信仰の中心である「出羽三山神社」があり、団体祈祷も可能。
また、団体の人数により神楽の祈祷も行っています。太太神楽は日本で最も古いお神楽として伝わっているものです。チャンスがありましたらぜひ、申し込みしてみてはいかがでしょうか。
●団体祈祷:20名まで16,000円(1名増えるごとにプラス800円)
●小神楽(しょうかぐら)祈祷約30分:30名まで一座90,000円(1名増えるごとにプラス3,000円)
●太々神楽(だいだいかぐら)祈祷約40分:50名まで一座200,000円(1名増えるごとにプラス4,000円)
■出羽三山神社
住所: 山形県鶴岡市羽黒町手向字手向7
問い合わせ先: 0235-62-2355
『鶴岡市にある加茂水族館は、クラゲに特化し、ギネス認定を受けています。ライトアップされた幻想的な展示が素晴らしく、常時30~50種類以上のクラゲを見ることができます』
『館内にある円形型の水槽には約4,000匹の水クラゲが漂い、インスタ映えのする写真撮影が可能!レインボーカラーにライトアップされて思わず歓声があがりますよ』
『そしてなんといっても、ここでしか食べられないユニークなクラゲ料理を提供しているレストランがあること。クラゲソフトクリーム、クラゲラーメンなどのクラゲグルメもぜひ楽しんでほしいです』
まさにクラゲづくしの面白い水族館。庄内地域を訪れたら、忘れずに立ち寄ってみてくださいね。
■鶴岡市立加茂水族館(クラゲドリーム館)
住所:山形県鶴岡市今泉字大久保657-1
電話: 0235-33-3036(営業時間内)
営業時間:9時~17時、定休日なし
※団体は20名以上で割引あり
『致道博物館は、山形県鶴岡市にある山形県の登録博物館です。名称は旧庄内藩の藩校「致道館」に由来し、同藩校で使用されていた文物や用具に加え庄内地方の民俗資料が収蔵・展示されています』
『さらに近隣にあった歴史的建造物も、博物館の敷地内に移設保存されています。重要文化財である“旧西田川郡役所”や“旧荘内藩主御隠殿(11代庄内藩主酒井忠発が建てた隠居所)”など、貴重な建物ばかり。庄内地方の昔からの暮らしがわかる民具なども多数所蔵されているので、ぜひ立ち寄ってほしいスポットのひとつです』
鶴岡公園の西隣にあり、 湯野浜温泉 からも車で20分ほど。「致道博物館」も
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で一つ星を獲得していますよ。
■致道博物館
住所:山形県 鶴岡市家中新町10-18
電話: 0235-22-1199
営業時間:9時~17時、12月~2月は16時30分まで
休館日:年末年始(12月28日~1月4日)、12月~2月の水曜日
※団体は20名以上で割引あり
山形と聞くとまず思い浮かべるのはおいしいお米、さくらんぼ、芋煮でしょうか?実は芋煮といっても、出羽山地を境に庄内側(豚肉・味噌味)と内陸側(牛肉・醤油味)では味付けが違うそうです。
実は鶴岡市、ユネスコ食文化創造都市にも認定。在来作物が多く、修験道の精進料理、郷土料理などもいろいろ残され、豊かなな食文化で知られています。
また、山海の美味がそろう酒田では「酒田フレンチ」が有名。和食だけではなく、洋食の魅力もたっぷり味わえるので、ぜひグルメな旅も楽しんでみては?
今回は庄内エリアを代表する、ベスト3を厳選してご紹介しましょう。
孟宗汁は庄内地区の郷土料理のひとつ。孟宗竹(もうそうちく)のたけのこと、厚揚げ、しいたけと一緒にだし汁で煮込み、酒粕と味噌で味付けしたものです。お祭りの時には欠かせない一品。
庄内地区の孟宗竹は味がいいといわれ、中でも鶴岡市の湯田川温泉で採れる孟宗竹はえぐみがなく、風味がよいとして人気があります。5月中旬ぐらいが収穫のピーク。
どんがら汁は庄内地方に伝わる郷土料理で、日本海の冬の荒波でもまれた寒だら(真だら)を使い、内臓も一緒に煮込んだ名物料理。白子や肝が入ってコクのあるおいしさを楽しめます。
また、庄内浜では天然のとらふぐが獲れるのはあまり知られていないかもしれません。毎年稚魚の放流を行い、漁獲髙をキープ。東京よりもお手頃なお値段で食べられるので、冬の社員旅行や忘年会旅行でぜひ味わってみては?
冬グルメは3月15日頃まで楽しめます。
酒田市のラーメンはトビウオや昆布、煮干しなどの魚介系スープととんこつや鶏ガラなどの動物系ダシをバランスよくまとめた「正統派の醤油ラーメン」です。ちょっとお酒を飲みすぎちゃったという翌日でも、おいしくいただけますよ。
実は山形県のラーメン消費量は、全国でもトップクラス。さらに、自家製麺率もトップクラスだそう。複数の小麦をブレンドするというお店もあるとか。1杯の麺の量も多いので、ラーメン好きにはたまりません。
そしてもう一つ、山形といえば「冷やしラーメン」が有名。暑い夏でもラーメンが食べたいという常連客の要望で、そば屋「栄屋本店」が1952年に開発したといわれています。
牛・かつお節・昆布をベースに、ごま油風味のスープに氷を浮かべ、冷水で締めた太麺。山形夏の風物詩になっています。
観光やグルメと来たらあとは温泉! 山形県を代表する温泉地といえば、大正ロマンあふれる温泉街で有名な「銀山温泉」や強い硫黄泉の「蔵王温泉」などがあります。
ここ庄内エリアにも、名湯といわれる温泉がいっぱい。社員旅行にぜひおすすめしたい代表的な温泉をご紹介しましょう。
鶴岡観光なら、こちらの温泉が便利。庄内空港や山形自動車道へのアクセスもスムーズです。日本海に面した海岸沿いにホテルや旅館が立ち並び、温泉につかりながら沈む夕日を眺めることができます。
名物は 4月下旬~11月上旬に開かれる「 湯野浜温泉朝市」。朝6時から8時まで(水曜定休)に、長岩広場(愉海亭みやじま隣)で開催されています。「浜なべ」の他、鮮魚・カニ・果物・庄内米など、新鮮な庄内の味を味わってみては?
■湯野浜温泉
住所:山形県鶴岡市湯野浜
泉質: ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
効用:慢性胃腸病、切り傷、慢性皮膚病、神経痛、火傷、慢性婦人病 など
※ 湯野浜コミュニティセンター「コスパ」前に足湯と飲泉所あり。 便秘や胃腸炎の改善にいいそうです。
温海川添いに温泉街が広がるあつみ温泉は開湯1,000年以上。松尾芭蕉や与謝野晶子、横光利一などが小説や詩歌に取り上げるなど、さまざまな文人墨客が足を運んだ湯治場として知られています。
川沿いに植えられた約300本の桜が美しく、例年4月中旬から下旬にかけて、足湯につかりながらお花見が楽しめます。夏は清流でアユ釣り、秋は鮭の遡上を見ることができます。
こちらも4月から11月にかけて5時30分~8時30分に朝市を開催。お散歩がてら、お土産探しもいいですね。
■あつみ温泉
住所:山形県 鶴岡市湯温海
泉質: ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉・硫酸塩泉
効用:切り傷、湿疹、皮膚病、神経痛、火傷、慢性婦人病 など
湯田川温泉は「鶴岡の奥座敷」といわれており、開湯は1,300年を超えるという歴史ある湯治場。こちらも藤沢周平や斎藤茂吉などの多くの文豪が愛した趣のある温泉地です。映画「たそがれ清兵衛」のロケ地にもなりました。
夏は温泉街の近くでほたるを見ることも出来ます。6月中旬~7月中旬にかけて、夕涼みがてら、ほたるの里まで出かけてみましょう。また、朝どれでやわらかい湯田川孟宗はここの名物。4月下旬~6月初旬にかけて、孟宗汁や孟宗ご飯、お刺身など、孟宗竹づくしが楽しめます。期間限定で朝市が開かれるので、この時期を狙ってお出かけください。
■湯田川温泉
住所:山形県 鶴岡市湯田川
泉質: 硫酸塩泉
効用: 切り傷、やけど、慢性皮膚病、動脈硬化症、眼病 など
「笹巻き」は端午の節句で食べられる保存食。細長い円錐形に笹で包んだ「ちまき」の方が馴染みのある形でしょうか。新潟や山形など東北南部では三角形に包まれた形が一般的。中でも鶴岡地区は、笹を開くとあめ色のもち米が出てきます。春の味わいですね。
こちらも地元「庄交トラベル」さんに、おすすめお土産ベスト3を聞きました。季節ごとの味や庄内エリアならではの味をランキング形式でご紹介します。
庄内エリア、鶴岡といえばやっぱりだだちゃ豆!茶色い産毛に覆われた枝豆で、独特の香りと甘味がたまりません。鶴岡周辺の限られた地域で守られてきた在来種。どこでも栽培できるわけではなく、気難しいため、生産量が限定されており「まぼろしの枝豆」といわれる場合も。
『鶴岡の固有種で朝採りのだだちゃ豆の塩茹では絶品。 濃厚でコクがある鶴岡市民のソウルフードです!』
庄内・酒田市の地ビール「プリンセスエール」や「地ビール月山」と合わせて味わってみてはいかがでしょうか。 庄内地方ではだだちゃ豆を味噌汁にする場合もあるそうです。
『小豆に求肥が入った上品な和菓子。鶴岡の老舗和菓子屋の木村屋で作られて120年の歴史があります』
出羽三山のひとつである羽黒山の「鏡池」から出土したという古鏡をかたどったお菓子。すっきりと上品な甘さに仕上げた餡としっとりした求肥もちのコラボレーションが楽しめます。
■木村屋
住所: 山形県鶴岡市山王町9-25
電話: 0235-22-4530
『市内に7つの蔵元を有する鶴岡市。良質な地産の米と豊富な雪解け水で醸された地酒は全国的に高い人気を誇ります』
『おすすめの銘柄は亀廼井酒造「くどき上手」、加藤嘉八郎酒蔵「大山吟雅凛匠(ぎんがりんしょう)」など。 酒田市の東北名醸造「初孫」も数々の賞をとった実力派です』
日本一美酒県ともいわれる山形。お土産にぜひ購入していきましょう。
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庄内エリアへは飛行機を利用するのが最も便利です。東京からは羽田空港から全日空が1日往復4便飛んでいます。庄内空港からは貸切バスなどで周遊するのが便利です。
時間 | スケジュール |
11時10分 | 羽田空港発(飛行機利用) |
12時10分 | 庄内空港着・貸切バスで移動 |
13時~16時 | 昼食・致道博物館・カトリック鶴岡教会天主堂(黒いマリア像)見学など |
16時30分 | 湯野浜温泉着・宴会宿泊 |
【2日目】
時間 | スケジュール |
9時 | チェックアウト(貸切バス利用) |
9時40分~13時10分 | 出羽三山神社で団体祈祷・昼食など |
13時30分~14時50分 | 松ヶ岡開墾場(記念館、庄内映画村史料館など)見学 |
15時30分~16時30分 | 鶴岡市立加茂水族館見学 |
17時50分 | 庄内空港発(飛行機利用) |
18時55分 | 羽田空港着 |
<参加人数20名分の予算目安>
●飛行機代(羽田~庄内間) 1人26,000円前後×20名=520,000円
●貸切マイクロバス(2日間) 114,000円前後
●宿泊代(1泊2食付き) 約8,000円×20名=160,000円
●昼食代 1,000円×20名×2日間=40,000円
●神社団体祈祷 16,000円
●致道博物館入館料 団体割引料金(20名以上)600円×20名=12,000円
●松ヶ岡開墾記念館 団体割引料金(20名以上)350円×20名=7.000円
●加茂水族館入館料 団体割引料金(10名以上)900円×20名=18,000円
★費用合計:887,000円前後 1人当たり44,350円
こちらの料金はあくまでも概算です。プラン内容によって変わりますので、お気軽に「社員旅行net」にご相談ください!
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