コロナ禍の悩みである「コミュニケーション不足」。さらにリモートワークなどで人との交流が減り、孤独感や不安などを抱える社員が増えています。
特に新入社員を迎え、彼らが感じているとまどいや不安を、どのようにケアしていけばいいのか悩んでいる職場も多いと聞きます。
そこで今回は、コーチングとアートセラピーを組み合わせた合同会社anohi(あのひ)の研修プログラム「おとなの図工クラブ」をご紹介。オンラインで対話しながらテーマに合わせて絵を描き、描くことで「ととのう」ことができるプログラムを、編集部も実際に体験してみました!
「おとなの図工クラブ」とはどんなものなのか、社員研修や社内イベントにおすすめポイントを実体験からわかりやすく解説していきましょう。
「おとなの図工クラブ」とは、目標達成を促すコーチングの手法と、ストレスや悩みを癒すアートセラピーを組み合わせたanohi(あのひ)独自のプログラム。
コーチングは人材育成の手法として広く取り入れられ、中堅やマネージャークラス向けの研修に特に有効とされています。コーチングの優れているところは、双方向の対話により、対象者から答えを引き出すというところ。
目標を達成するために行動を強制するのではなく、相手の自主性を促し、自分で考え、行動できるようにするというものです。
一方、アートセラピーは自分の内面を外に表現する手段の一つとしてアートを使った心理療法のこと。セラピスト支援のもと、自分の考えや感情に気づきを与え、心を開放していく手助けとなります。
「おとなの図工クラブ」では、経験豊富なアートワークセラピストがプログラムを進行。子どもの頃に慣れ親しんできた“お絵描き”という手法を通じて、ストレス発散や思考の整理を行い、相互理解を促すという内容になっています。
ちょっとわかりにくいかと思いますので、編集部が実際にオンライン開催で体験した「おとなの図工クラブ」のプログラム内容をご紹介しつつ、どのようなものなのかを具体的に解説していきましょう。
「おとなの図工クラブ」体験会、司会進行を務めてくださったのは合同会社anohi(あのひ)代表の鎌田奈那美(かまたななみ)さん。内閣府所管一般財団法人障害学習開発財団認定アートワークセラピストであり、IT企業や出版社にお勤めされた後、2013年からおとなの図工クラブの活動をスタートさせました。
今回の体験会では、編集部Iの他、おとなの図工クラブ専任講師をつとめる染森亜希子さん、北村ななさんも一緒に参加。プログラムをスタートさせる前に鎌田さんからかけていただいたことばは以下の通りです。
「上手に絵を描く必要はありません」「楽しみつつ自己表現してみてください」
実は私、子どもの頃に油絵を習っており、学生時代は美術部にも所属したことがあります。しかし、最近ではまったく絵を描くことはなく、そもそも絵を描く道具が自宅にありません。
とりあえず、家にあった裏紙と多少の色ペンを用意して体験会に挑みました!
今回の体験会では「フラッシュドローイング」「イメージドローイング」「対話ドローイング」という3つのパートごとに3枚の絵を描きました。ここでポイントとなるのは、描いた絵をすべて強制的に言語化するということ。
参加者からは絵についての感想や質問などが投げかけられますので、その解答を自分なりに導き出すということが重要なのだそうです。
1つ目の「フラッシュドローイング」ではいま自分が頑張っていることを絵で表現。私が描いたのは「カンフー(中国武術・八卦掌)」をしている自分です。
ひどい絵で恐縮なのですが、1分間という短い時間の中で描きました。
なぜその絵を描いたのか、どんな武術なのかなど、講師や参加者の皆さんから次々と質問があります。そのやりとりの中で、自分なりのこだわりや頑張っている理由などが整理され、伝えたいことがまとまっていきました。
その後、「イメージドローイング」では最近イライラしていることを抽象的に表現した絵を描きました。さらに「対話ドローイング」では、自分を紙の中心に描き、仕事に対してどのように取り組んでいるのか、仕事を通じて何を発信したいかなどを表現。
短い時間ながらも、私とはどういう人間なのか、仕事への取り組み姿勢や大切に思っていることなど、改めて見つめ直すよいきっかけになったように思います。
以下、プログラムの特徴とメリットをまとめました。
●無邪気に“お絵描き”を楽しみ、ストレス発散
授業中に教科書やノートに落書きしていた“あの頃”を思い出し、不思議と心が軽くなる。
●仲間の価値観や考え方を知り、違いを楽しむ
同じテーマなのに、それぞれが描く絵や描き方が違うこと。経験や個性、考え方など人との違い知り、それを楽しむことができる。
●立場や役職を忘れ、フラットな関係で意見や感想を言い合える
新人からベテラン社員、役員などの肩書にとらわれず、自由な気持ちで参加でき、意見・感想などを言える。自分の中のもやもやなどを言語化することで次のステップに進める。
絵を描くというのはあくまでも「手段」。普段、表にあらわれない“潜在意識”を絵という“非言語”のツールで探るのが目的です。
無意識に選んだ色や形、表現したもので心の動きを探ることができます。また、仲間と対話することで自分の大切に思っていること、悩み、不安などを言葉にすることが大切。
チームビルディングとしてこのプログラムを取り入れることで、仲間同士の相互理解を深めることができます。「いい・悪い」「正解・不正解」ではなく、アートを通じてフラットな関係で認め合うことがベースです。
社員研修というと、ちょっと固い内容や一方的に講師から話を聞くというイメージがあります。しかし、コロナ禍でなかなか他の社員との交流が難しい中で、もっとざっくばらんに対話できるチャンスこそが貴重なのではないでしょうか。
anohi(あのひ)が提供する「おとなの図工クラブ」では、童心に帰って落書きを楽しむ。そんな気軽な気持ちで参加できるプログラムです。
絵を描くことを通じて「内省」すること。絵を媒介に他の人たちと「対話」を楽しむこと。そして絵を描くことで心も癒される。これまでにないユニークなプログラムとなっています。
スタート当初はリアルイベントとして実施してきましたが、コロナ禍でオンライン開催のワークショップもスタート。全国に営業所がある、海外にブランチがあるという企業から好評を得ています。
具体的にはENEOS(エネオス)株式会社やワークスモバイルジャパン株式会社(LINE WORKS)、楽天証券、フェイスブックを運営するMeta(メタ)、サントリー、NTTドコモなど、現在では140社以上、のべ5,000名以上の受講者がいらっしゃるそうです。
「おとなの図工クラブ」は、社員研修だけではなく、社員旅行の一アクティビティとして取り入れることも可能です。司会進行はすべてanohi(あのひ)の専任講師が務めてくださるので、幹事さんや総務・人事部の方などの負担はゼロ!
参加者(内定者・新入社員・リーダー層・マネジメント層)や開催の目的(研修・交流会・社内イベント)に合わせてプログラム・進行をプランニングしてくれます。過去の例としては、会社のオフサイトミーティングで旅行先の会議室で、あるいは部署同士をつなぐ会社イベントでウォールペインティングを開催などさまざまな内容で実施してきました。
お子さんやご家族でも楽しめるのでファミリーデーや会社の周年記念イベントなどで開催するのもおすすめ。気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
「おとなの図工クラブ」をイベントに取り入れるメリットは以下の通りです。
1.プログラムの企画、運営、進行を丸投げできる
幹事自身もプログラムに参加し、一緒に楽しむことが可能。コーチングやアートワークセラピストなどの資格を持つ専任講師が、司会進行を務めるので研修の目的を達成できる。
2.参加者の上限がなく、準備も簡単
参加者が多い場合は、複数の講師やスタッフで当日運営。リアル開催の場合は、当日使用する画材などの準備・手配もお任せOKです。
3.オンラインもリアルも両方実施可能
オンラインならZOOMを活用して、リアル開催なら社内の会議室などで実施可能です。社員旅行などでは、旅行会社の方にホテルのバンケットや宴会場、観光先の施設など、実施したい場所を確保していただければ問題なし。
「おとなの図工クラブ」開催の予算ですが、オンライン開催の場合は10万円(税別)から。参加人数・時間・内容・使用する画材により異なるため、実際のところは見積りを取り寄せるのがイチバンですよ。
●一方的に知識を詰め込むような研修ではなく、メンタルヘルスケアも兼ね備えたチームビルディングが実施できる
●非言語ツール(絵を描く)を使うことで、自分を見つめ直し(自己内省)、自分の大切に思っていることや潜在意識を顕在化することができる
●描いた絵をチームで共有しあうことで、業務内では知り得なかったお互いの内面を発見することができる
●フラットな関係で意見を言い合い、コミュニケーションすることで、上司や先輩とも気軽に話せる関係性をつくれる
●絵の上手下手、知識、技術などは問わず、子どものような無邪気な気持ちで取り組める
●イベントの運営や進行などを丸投げできるので幹事も楽しめる
「おとなの図工クラブ」を導入するにあたり、オンラインでショートバージョンの体験会を実施してくれます。その後、具体的に打ち合わせを行い、最適なプログラムを企画・提案。
相談後、約2週間ぐらいで開催も可能だそうなので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。社員旅行での実施であれば、会場の確保などもありますので、早めに旅行会社を通じて相談するのがおすすめですよ。
■画像提供・取材協力
合同会社anohi(あのひ)
東京都目黒区中目黒1-1-17-708
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「おとなの図工クラブ」をアクティビティやプログラムとして取り入れた対面での社内イベント開催や社員旅行は、会場選びや手配、現地までの移動手段といろいろな手配が必要です。
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