新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務する人は急増しました。それに伴って、リモートワーク(テレワーク)に関する悩みもたくさん出ています。
特に目立つのはコミュニケーションに関する悩み。指示が上手く通らなかったり、上手く信頼関係を築けなかったり、仕事の効率が落ちている人もいます。
この記事では、リモートワーク中に気を付けるべきコミュニケーション方法をまとめました。仲間と円滑なコミュニケーションを取って、仕事の生産性を上げましょう!
在宅勤務に関する悩みは色々ありますが、特に多いのはコミュニケーションに関する悩み。なぜリモートワーク中はコミュニケーションが難しくなるのか。
解決方法を紹介する前に、まずはリモートワーク中のコミュニケーションが難しくなる理由を説明します。
リモートワーク中は、チャットツールやメールで連絡するのが一般的です。しかし、チャットやメールのような文字だけの連絡は、話し手の感情や細かいニュアンスが伝わりにくくなります。
例えば上司から送られた「その仕事まだ終わらない?」という文章。この文章だけでは、仕事が遅くて怒っているのか、新しい仕事を割り振るために確認しているだけなのか、判断がつきません。
文章だけでの会話は、対面での会話より誤解が生まれやすくなります。感情も伝わりにくく、聞き手に冷淡でとっつきにくい印象も与えてしまいます。
「察しろ」とか「空気読め」とか、いわゆる察し文化の中で働いてきた人は特に注意!察することがほぼ不可能なリモートワーク中に「察して」は厳禁ですよ!
リモートワーク中は、意識しないと会話が発生しません。その中でも難しいのは雑談です。
信頼関係は、相手を理解するところから始まります。相手のことを知るきっかけや、仕事の気分転換にもなる雑談がなくなって困っている人も多いんですよ。
また、他人と会話する機会がなく、孤独感に苦しんでいる人も大勢います。
健康的なメンタルで仕事に取り組むためにも、積極的に会話を取り入れましょう!
何事も、原因が分かれば解決方法も見つけやすくなりますよね。リモートワーク中には、以下にまとめたポイントに注意してコミュニケーションを取りましょう!
コミュニケーションに関する悩みの解消方法はたくさんあるので、「全体編」「雑談編」「伝え方編」の3つに分けました。かなり多いですが、ぜひ全部に目を通してくださいね。
意思疎通しやすくするために、コミュニケーションツールは会社内で統一しましょう。
「Slack」「Zoom」「Gsite」「Teams」など、在宅勤務で使えるコミュニケーションツールは色々ありますが、自分たちに合ったツールを選べば問題ありません。
チャットをするのにこの部署では「Slack」、あちらの部署では「Chatwork」といった、使われているツールが複数ある状態だけは避けましょう。
ビジネスでも日常会話でも、スピードは重要な要素です。社内連絡、社外連絡、どちらもすぐに返信しましょう。
ビジネスマナーの基本である「メールには返信して、相手にメールを受け取ったことを伝える」ことは、リモートワーク中でも、コミュニケーションツールがチャットに変わっても行うべきマナーです。なにかメッセージを受け取ったら、なにかしらのリアクションを返しましょう。
簡単なのは、スタンプで「ありがとうございます」や「確認しました」と伝える方法。わざわざタイピングする必要がない上に、種類も豊富なので、ぜひ活用しましょう!
メールは普通「〇〇様 お世話になっております、〇〇社の〇〇です。 署名」と丁寧に書きますよね。これはメールにはふさわしい書き方ですが、チャットではおすすめできない書き方です。
チャットはその名の通り、雑談のようにポンポンとメッセージを送りあうツールです。メールのように手間をかけすぎず、出来る限り素早く返信しましょう。もちろん、言いたいことが正確に伝わる書き方はお忘れなく!
リモートワーク中は定期的にミーティングを開催しましょう。定期ミーティングには、情報共有以外にもたくさんのメリットがあるんですよ。
まず、顔を合わせることで信頼関係が生まれやすくなります。マネージャーからすると、メンバーの体調確認や安全確認ができるのもポイントですね。
頻繁に連絡を取り合うと、相談しやすい環境ができるので、大きなミスの防止にもつながりますよ。
オープンチャットの良いところは、全員が情報を共有できるところです。オープンチャットで質問すれば、新しい知見を得られる可能性がぐんと増えます。
作業進捗の報告も、オープンチャットで行いましょう。メンバーの進捗を見れば、次の仕事の割り振りを考えたり、自分の仕事効率を反省したりできるので、業務の生産性も上がりやすくなります。
挨拶は人間関係の基本です。チャットは気軽に使えるツールですが、「おはようございます」「お疲れ様です」の挨拶を欠かさず言いましょう。
お礼と謝罪も、挨拶と同じくらい大切です。何かしてもらったら「ありがとうございます」、迷惑をかけたら「すいませんでした」を必ず言いましょう。
挨拶やお礼を言われて嫌な気持ちになる人はいません。積極的に言っていきましょう!
対面の会話と同じように、オンライン会議中も相槌などリアクションを返しましょう。リアクションがあったほうが、相手は話しやすくなります。
オンライン会議ではリアクションが伝わりにくくなる点にも注意しましょう。参加人数が多かったり、相手がスマートフォンやタブレットを使っていると、表示される画面が小さく、リアクションも見えにくくなります。
相槌でも返事でも表情変化でも、リアクションを返すときは少しおおげさにリアクションしてみるといいですね。
文字だけでは伝わりにくい、感情や細かいニュアンスを表現したいときは、思い切って絵文字も使いましょう。定番の「・・・」や「!」「?」、顔文字やスタンプ、絵文字も組み合わせると、表現できるニュアンスが広がります。
人によっては、絵文字顔文字が好きでないこともあるので、絵文字顔文字を使うときは少し注意しましょう。
チャットにはぜひ、雑談ルームを作りましょう。雑談しても問題ない場所が用意されていると、メンバーもグッと話しやすくなります。
順番を決めて、「今日のランチなんですかー?」とか「最近撮った写真見せて下さい」とか、誰もが話せる話題を出し合ってもいいですね。
Teamsのようにハッシュタグが使えるコミュニケーションツールを導入しているなら、「#今日のランチ」「#我が家のペット」などハッシュタグを作ると会話が弾みますよ。
絶対に雑談する時間を設けるのも、話しやすい環境を作るのに有効な方法です。
雑談タイムを設定するなら、業務開始時や昼食後など、具体的な時間を決めておきましょう。毎日時間を取るのが難しいなら、曜日を決めて雑談するのもいいですよ。
在宅勤務では、ビデオ会議に子どもや家族が映りこんだりしますよね。部屋の様子から趣味が分かる、なんてこともあります。
そこから話が発展することもありますが、中にはあまりプライベートを話したくない人もいます。
そんな人も雑談しやすいよう、共通ルールを設けておくと安心です。
誰かに指示したり質問したりするときは、細かくかつ正確に伝わる表現を使いましょう。注意するべきポイントはこちら。
締め切りや仕事の完成形、目標について説明するときも同じです。「いい感じに仕上げて」とか「なるべく早く取り組んで」とか明確でない指示は誤解を生みやすく、トラブルのもとになります。
実用的な文章には、結論など一番重要なことを冒頭に書く、という鉄則があります。このルールは学術論文でも使われているくらい、大事なルールです。
「依頼内容+理由」「疑問点+理由、経緯」「回答+理由」という書き方を徹底しましょう。
指示を受けたとき、皆さんはどう返事していますか?「分かりました」「了解です」と一言で返事をしているなら、ぜひやめましょう。
「分かりました」という返事だけでは、本当に指示した内容が伝わっているのか確認ができません。もしかしたら、指示内容が上手く伝わっていない可能性もあります。
返事をするときは、「〇〇ということですね、分かりました」と内容の要約を付けましょう。
コミュニケーションを円滑にするためには、聞かれた内容に的確な回答を返すことも重要です。
「Aってどういうことですか?」という質問の答えに、Bに関する説明をされても意味がありません。返事をする前に、質問の要件を確認しましょう。
分かりやすく説明するためには、箇条書きを使うのも有効です。伝える内容が多いときは、1、2、3、と番号をつけて箇条書きにしてもいいですね。
箇条書きは、伝えたいことがごちゃごちゃになって、論理的な文章を作って説明できないときにも使えますよ。
文章だけでは上手く伝わらないことも多いです。もし、文章だけで上手く説明できなさそうなら、ビデオ通話に切り替えてみましょう。
重要なのは、どんなツールを使って伝えるかではありません。伝えたい情報が、相手に正しく伝わるかどうかです。
コミュニケーションが取りやすい環境をつくるために、相手をむやみに怒らない、否定の言葉を使わないようにしましょう。
誰だって怒られるのは嫌なものです。怒られるのが嫌で失敗の報告がなく、大きな損害に繋がった。なんてことがないよう、怒るのは最低限にしましょう。
コミュニケーションが取りにくいという在宅勤務のデメリットは、とても大きな問題です。しかしちょっとした点に気をつけたり、工夫を凝らすだけで、格段にコミュニケーションが取りやすくなります。
もし、皆さんが日常会話で気を付けていることがあったら、リモートワーク中のコミュニケーションでも同じことをしてみてください。
挨拶も、相槌も、詳細な説明も、どれも日常会話や業務で実践していたことだと思います。普段のコミュニケーションで気を付けていることは、リモートワーク中のコミュニケーションでも効果があるんですよ。
この記事にまとめたリモートワーク中のコミュニケーションを円滑にする工夫が、少しでも皆さんの力になれたなら幸いです。
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