「働き方改革」で最近よく耳にする「リモートワーク」ということば。しかも「テレワーク」とか「ノマドワーク」とかいろんな横文字が乱立しています。
今回は、リモートワークという働き方について解説!さらに、実際のリモートワーカーさんたちにインタビューしました。
前編・後編の2回に分け、実際にリモートワークしてみての本音やメリット・デメリットなどもお伝えしたいと思います。
前回、コワーキングスペースについて紹介した際に、リモートワークについて紹介しました。リモートワーカーとは、企業から「正規雇用」された人のうち、自宅以外でも自由な場所で働いている人をいいます。
企業から正規雇用されている人のうち、「在宅勤務」に限って契約する場合もあり、この時はリモートワークという名称は使用しないようです。
また、もう一つよく聞くのが「テレワーク(Tele-work)」という言葉。
こちらは、個人事業主として仕事を請け負い、自由な場所で働く自営型のテレワーク。もうひとつ、企業に勤務しつつも、在宅やカフェやサテライトオフィスでテレワークする雇用型の2種類あります(総務省のホームページより)。
“ノマドワーカー”は、このテレワークというスタイルで働いている人を指します。
よく耳にするリモートワークの企業側・雇用者側それぞれのメリットは以下の通り。
でも「会社に出勤しないと、社員同士コミュニケーションが不足しがちになるのではないか?」「いつも1人で仕事していて世間から取り残されるのではないか?」など、いろいろな問題点があるように感じます。
そこで、実際にリモートワークを行っている人たちにそれぞれの立場から体験を語ってもらいました!
まず1人目は大手メーカー勤務の白石良男さんに登場していただきます。白石さんとは、コワーキングバスツアーでご一緒したご縁で今回のインタビューにご協力いただきました。
アレルギー(アトピーなど)がひどかった次男が単身で、実家のある屋久島へ転校したことが、リモートワークを始めるきっかけになったという白石さん。
ご自身とご家族は千葉に住んでいたため、休みを取り、屋久島まで会いに通っていたそうです。
『それまでは1~2か月に1回程度、次男に会いに行く生活。十数人を束ねる組織マネージャーだったため、休みがとりにくく苦労していました』
当時、会社ではPC持ち出しやリモートアクセスのインフラや制度はあるものの「リモートワーク制度そのものはなかったそう。次男に会うため、有給を取らせてもらいながら、PC持参で屋久島へ。
『役員会への出席もFace Timeで出席させてもらうなど、自由に対応していただけてとてもありがたかったです』
千葉市在住、年齢51歳。職種は大手メーカーのプロジェクトマネージャー。
4人家族で大学生の長男と次男の2人の子ども。
6時~8時 朝食を作って、みんなで食べる
9時~12時 仕事
※休憩で近所でキャッチボールする時もある
12時~13時 買い物・昼ごはん(だいたい作ってる)
13時~18時 仕事
18時~20時 夕食
20時~22時 残務があれば仕事
白石さんが勤める会社では、2019年8月から10月まで希望者と人事が指定した一部部門のみ、テレワークを試験的に導入。10月でいったん制度は終了してしまったそうです。
ただ職場はもともとフリーアドレスなため、打ち合わせなどがなければどこで仕事をしようと全く問題はないとのこと。最近では、Face Time(音声だけの場合が多い)で打ち合わせとテレワーク体制が進んでいます。
普段は自宅のリビングで、アレクサ(amazonecho)に適当に気分に合った音楽を流してもらいながら仕事をしているという白石さん。
『次男が高校を中退して在宅しているので、ご飯作ってあげたり、一緒に食べたりできることがとても新鮮な感じです。丁寧な生活ができるようになりました』
本当に集中したいとき、原稿を書き上げたいときは、近所にあるコワーキングスペース(1日1500円なので便利)へ。また、打ち合わせや取材などで外出した時に、カフェやファミレスで1時間程度の隙間時間を利用することもあるそうです。
通勤時間(往復3時間)が不要になったので、その分、家事や趣味の時間に使えると白石さん。メリットは以下の通り。
布団を干す回数が本当に増えたとか!「暮らしが豊かになった」と実感しているそうです。
集中して仕事をしている時に、家族に話しかけられること。また不調な時に、ついダラダラしてしまうこと。
もちろん会社でも、調子悪くてダラダラすることはありますが、在宅だとズルズルと切り替えしにくくなるのが難しいと感じているそうです。
普段、会社の人と会うことがなくなるのもデメリットかもしれませんが、自分ではそれほど残念に思っていない(?)かもしれません。
『自分で納期を設定できる人、課題設定ができる人は大丈夫ではないでしょうか。ITリテラシーはもちろんあった方がいいですね』
デメリットで家族に話しかけられ、集中が途切れてしまうことを上げていらっしゃいましたが、小さなお子さんがいらっしゃると、難しいかもしれないということでした。
『もともと社外の方との交流機会は多いので、会社の同僚以外での交流は問題ないです。最近ではFacebook(SNS)やPEATIX(イベント管理サービス)などを使って、世間との交流機会は作れていると思います』
コワーキングスペースもいろんな人たちとの交流にはいい場所。コワーキングバスツアーみたいなイベントも楽しかったとのこと。
白石さんにとって、リモートワークは“快適で生活を豊かにしてくれた「働き方」”になったようです。
すべての職種でリモートワークが可能なわけではありませんが、少しずつ自由な働き方が選択されつつあるのを感じました。
もちろん、向き・不向きもあるかもしれませんが、時間が自由になる分、仕事を諦めなければならなかった人たちでも続けられるチャンスがあるということです。
次回【後編】では、「社員旅行net」の編集部や協力いただいているリモートワーカーさんたちのインタビュー集をお届けします。
在宅勤務の人、フリーランスでノマドワークをしている人など、さまざまな立場の方たちにリモートワーク(テレワーク)の実態を語っていただきます。
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